●「もののけ姫」ニュースクリップ:20
news clip of "The Princess Mononoke"

1998年3月
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1998年3月23日 読売新聞夕刊 中高生で作るページ








1998年3月20日 報知新聞


ザ・ヒットメーカー'98

 日本映画テレビプロデューサー協会主催で、昨年文化活動で活躍した人に贈られる「ザ・ヒットメーカー'98」の顕彰式が19日、東京・有楽町のマリオン朝日ホールで開かれた。

 大ヒット映画「もののけ姫」の鈴木敏夫プロデューサー、映画「萌の朱雀」の仙頭(旧姓・河瀬)直美監督、「失楽園」の作家・渡辺淳一さんら受賞者が出席。「もののけ姫」で日本映画史上、破格の配収110億円を記録した鈴木プロデューサーは「映画館の周りに人が行列を作っているのを見て感動しました」。渡辺さんは「軽い浮気でも『失楽園』と言われるのはちょっと違うな」と失笑していた。(当該記事より)







1998年3月18日 朝日新聞 夕刊


影薄い「自由な個人」 ロングラン『もののけ姫』を読み解く

 日本映画史上空前の大ヒットを記録し、昨夏以来いまだロングランを続ける宮崎駿監督の劇場用アニメ『もののけ姫』はたしかに優れた作品であった。しかし、違和感、不満もまた拭い難く私の中にある。 簡単に言えばその不満とは、『もののけ姫』は宮崎駿の名を世に知らしめた劇場用アニメ『風の谷のナウシカ』の限界の克服として描かれたマンガ版『風の谷のナウシカ』以後の作品であるにもかかわらず、部分的にはアニメ版『ナウシカ』の地平まで後退している、ということだ。

 アニメ版『ナウシカ』の弱点、甘さは何より「自然」の擬人化、物象化にある。「自然」などというものはない。あるのはさまざまの具体的な生物、無生物たちであり、その関係性である。そこをおおざっぱに「自然と人間との闘いと和解」という形で括ったのがその甘さである。

 アニメ版から十余年を経て完結したマンガ版『ナウシカ』はしかし、人間を圧倒する「自然」の背後に人為的な地球改造計画を、「自然と人間との闘い」の背後に過去の人間が未来の人間に仕掛けた隠微な戦争を看破する。しかし物語はそこでは終わらず、もともと「自然」を偽装する陰謀の道具として造られた人造生命たちが、そうした人間の思惑を超え、語の真の意味で自然な、人間とは別の存在となる様を描き、アニメ版の甘さを振り切った。

 これに対して『もののけ姫』ではどうかと言えば、そこに登場する生き物たちは「神」として擬人化され、それら神々と人間との闘いも人間同士の闘いと質的に異ならない「戦争」として描かれている。もはや人間の理解の外にあるが、しかしたしかにそこにいるマンガ版『ナウシカ』の人造生命たちとの違いは大きい。

 とは言え『もののけ姫』はそれだけの作品ではない。物語の実質的な主人公は森を切り開いていく製鉄者集団、タタラ衆である。アニメ『ナウシカ』の甘さは、「自然」を征服しようとする「人間」中心の立場を帝国主義者に、「自然」と共に生きようとする立場を辺境の庶民にそれぞれ割り振ることによって糊塗されていたが、『もののけ姫』の世界はそう都合よくできてはいない。タタラ衆は支配や差別から解放された自由な空間を、まさしく「自然」を破壊することによって造り上げていく。

 明らかに網野善彦氏の中世史研究に触発されたこの構想は、白土三平氏のマンガ『カムイ伝』と比較すると更に興味深い。大学闘争の時代に描かれた『カムイ伝』第1部の主人公は農民、百姓、被差別部落民であり、物語の主題は彼らと武士、領主、幕府権力との階級闘争であった。ところが現在雑誌連載中の第2部はやはり網野史学、そして同じく網野史学に影響された故隆慶一郎氏の小説に触発されて大きく変わっている。

 第2部では階級、身分というカテゴリー自体が重要性を失い、かわって「職能」とでも呼ぶべきコンセプトが前面に出てくる。そこでは漁民、土木技術者、山師、たたら者、等々土地に固着せず市場経済に積極的に係わっていく非農職能民たちの姿が様々に活写されている。いや、被差別民たち、それどころか武士や忍者さえも、その職能集団としての側面をクローズアップされているのだ。

 こうした転換が、タイトルロールたる抜け忍カムイに、己ひとりの生存で精いっぱいの無力な逃亡者、階級脱落者から、抜け忍たることを危険と背中合わせの自由として肯定し楽しむ、独立独歩の果敢な戦士への変ぼうをもたらしている。

 かつて宮崎氏はインタビューで、『カムイ伝』の屈折を階級闘争史観の挫折として解釈した。マンガ『ナウシカ』、そして『もののけ姫』は白土氏と同じく宮崎氏もこの挫折を誠実に全うし、その先を模索していることを示している。階級闘争論や素朴エコロジズムがおちいりがちな宿命論をはねのけ、人間の自由をその直面する困難を踏まえた上でなお肯定する道を、日本の歴史の語り直しを通して見いだそうとするその営為は、ひとつの「日本の自前の近代」構想なのかもしれない。

 しかしそれでもなお気になるのは、『もののけ姫』には『カムイ伝』第2部や隆作品と比べて、いや、実のはこれまでの宮崎作品と比べても、気ままでタフな個人の影が薄いことだ。たしかにタタラ衆は自由な人々であるが、自由な個人ひとりひとりの姿は十分に描かれてはいない。普通の意味での主人公たる蝦夷の少年アシタカともののけ姫サンは、第1部のカムイのごとき宿命に抗う者ではあれ、第2部のカムイのような宿命を意に介さない自由人ではない。しかし宮崎アニメの原点『未来少年コナン』のジムシイならば、「シュクメイ? 何だそれ、食えるのか?」とキョトンとして訊ねることだろう。【稲葉振一郎】(岡山大学助教授・社会哲学) (当該記事より)







1998年3月17日 報知新聞


宮崎監督 21世紀の新作着手 紅の豚になって姫と決着

 配収日本一のモンスター映画「もののけ姫」の宮崎駿監督(56)が、21世紀に向けて動き出した。心身リフレッシュのために訪れていたアフリカ・サハラ砂漠の2週間の旅から、このほど帰国。早くも2001年公関を目指す新作(題名など未定)の構想に入った。

 宮崎監督は自身の監督作「紅の豚」(92年)に登場させたようなクラシックな複葉機でパリからモロッコまで飛行。「やっと『もののけ姫』に決着が着いた。ものすごくリフレッシュできました」と、すぐにも新作にとりかかる。

複葉機でパリ→モロッコ空の旅

 昨年12月、報知映画賞の特別賞に輝いた際に「『もののけ姫』を作ったことで脳ミソの変なところを開けてしまったんです。回復するまで六ヶ月はかかりますね」と語り、一時は"引退宣言"も口にした宮崎監督が復活。新作の準備に入った。

 きっかけは鈴木敏夫プロデューサー1(49)とともに二週間、パリからモロッコのカップジュピーまでを飛び回った空の旅だった。宮崎監督主宰の「スタジオ・ジブリ」の"ジブリ"とはサハラ砂漠に吹く熱風の意味。社名に冠したものの、実際にサハラを訪れたことがなかった2人は「『もののけ姫』が一段落したら、サハラに行く」と決めていた。

 念願の旅だけに内容には凝った。最高で時速200キロしか出ない「紅の豚」そっくりの複葉機(旧ソビエト製)を用意。パリを出発してスペインに入り、ジブラルタル海峡を越えてモロッコへ。パリ〜ダカール・ラリーで有名なダカールの北、カップジュピー(モロッコ)までトータル50時間以上かけて飛んだ。

 「高度100メートルの低空飛行をしたり、前を重くするために乗員全員が機首部分に集まったり大変でした」と笑う鈴木プロデューサー。実は宮崎監督のあこがれが「星の王子様」で有名な仏の作家、サン・テグジュベリ。この旅は本来、飛行士だったテグジュペリが飛んだ道のりを、そのまま再現したものでもあった。

 2週間の旅を終えた宮崎監督は「数々、外国に行ったけど、この旅が最高でした。ものすごくリフレッシュできたし、やっと『もののけ姫』に決着が着きました」。世間を騒がせた引退宣言も、この旅で完全撤回。2001年公開を目指す新作のシナリオ、絵コンテに近々、着手する決意も固まった様子だった。

NHK衛星第2と日テレが特別番組

今回の宮崎監督の旅はNHKと日本テレビ系で放送される。まず、複葉機でサン・テグジュペリの足跡をたどる部分を4月25日のNHK第2「世界・わが心の旅」(午後11時30分)で紹介。ジブリの由来となったサハラ砂漠の部分が6月(予定)に日本テレビで特別番組として放送される。

 サハラ砂漠での収録には、突然モロッコを訪れた「エヴァンゲリオン」の庵野秀明監督(37)が登場。84年の宮崎作品「風の谷のナウシカ」にアニメーターとして参加。宮崎監督、鈴木プロデューサーとは長い付き合いの庵野監督だけに対談は大いに盛り上がったという。

まだまだ記録更新中

 昨年7月12日の公開以来、上映8ヶ月目に入った「もののけ姫」。全国12館で続映されており、15日現在、配給収入は113億円で日本映画史上の記録を更新中。観客動員も1315万人と驚異の数字をいまだに伸ばしている。(当該記事より)







1998年3月17日 産経新聞


芸術選奨に22人 新人賞は作曲家久石譲さんらに

 文化庁は十六日、芸術の各分野で優れた業績を上げた人に贈られる平成九年度(第四十八回)芸術選奨の受賞者を発表した。文部大臣賞に俳優の役所広司さんら十二人、新人賞に作曲家の久石譲さんら十人が選ばれた。

 文部大臣賞受賞者のうち、役所さんはカンヌ映画察グランプリの「うなぎ」や話題作「失楽園」などに出演した。小説家の津村節子さんは、夫の小説家、吉村昭さんも同賞受賞者。能楽師の観世榮夫さんは父の七世観世銕之丞さん、弟の八世銕之丞さんに続き、一家で三人目の受賞となる。アニメ「もののけ姫」の音楽などで新人賞に輝いた久石さんは、長野パラリンピックの式典などの総合プロデュースも手掛けた。授賞式は二十六日、東京・上野の日本芸術院会館で行われ、賞状と賞金三十万円が贈られる。

優秀映画作品賞に「もののけ姫」など

 優れた日本映画を表彰する優秀映画作品賞として「うなぎ」や「もののけ姫」など十三作品、レコードを表彰する芸術作品賞として四作品が選ばれ、文化庁が十六日発表した。各賞の受賞作品は次の通り。(=の後は制作者。敬称略)

【優秀映画作品賞】
うなぎ=ケイエスエスほか ▽鬼火=ギャガ・コミュニケーションズ ▽SAWADA−青森からベトナムヘ ピュリッツァー賞カメラマン沢田教一の生と死=みちのく銀行ほか ▽鉄塔 武蔵野線=サンサンナナほか ▽東京夜曲=衛星劇場 ▽ナージャの村=ポレポレタイムス ▽身も心も=東北新社ほか ▽萌えの朱雀=日本衛星放送ほか ▽もののけ姫=徳間書店ほか ▽誘拐=東宝映画
(当該記事より抜粋)







1998年3月15日 サンケイスポーツ


米良美一 オトコに暴行? 慰謝料30万円で示談に

 大ヒットアニメ映画「もののけ姫」のテーマソングを歌い脚光を浴びたカウンターテナー歌手、米良美一(めら・よしかず)(二六)に14日、暴行騒動が発覚した。宅配ボーイクラブから自宅にゲイボーイを呼んだ際、クレームをつけ殴ったというもので、本人も「二度としません」と反省しきり。この日、所属のキングレコードは休日返上で対応に追われた。

 カン高い不思議な歌声で魅了してきた米良。だがカウンターテナーならぬカウンターパンチを繰り出すとは…。あの美声からはちょっと想像できない野蛮な騒動を起こしていた。開係者の話を総合すると、昨年10月、米良が東京・杉並区の白宅から都内の宅配ボーイクラブに電話をかけてゲイボーイのあっせんを頼んだのが事の発端。好みの体形や年齢などを業者に伝え、数時間後、20代代のゲイボーイがやってさた。ところが、米良は「僕が伝えた条件と連う」ど逆上。ゲイボーイの顔などにパンチをたたさ込んだという。

 仰天したゲイボーイから連絡を受けた業者が、警視庁高井戸署に通報。同署から警察官が米良の自宅に駆けつけたが、冷静さを取り戻したのか米良はゲイボーイに謝り、料金や慰謝料など約30万円を支払うことで合意。その場で示談が成立したという。

 あす16日発売の一部男性週刊誌が詳報を掲載することから、この騒動が明るみに。このため米良の所属レコード会社「キングレコード」は14日午後、マスコミからの対応に大わらわ。「暴行して示談になったのは事実です。でも、事件になったわけではないし、あくまでも個人の嗜好の問題ですから」(宣伝部)と表面的には静観の構えだが、降って沸いた人気歌手の騒動に弱り果てた様子だった。

 米良本人はこの日三重県内でステージをこなしたが、キングレコードを通じて「終わった事と認識していましたが改めて反省しており、二度と(このような暴行騒動を)起こさないようにいたします」と文書でコメントを発表。反省と痛恨で胸いっぱいのようだが、今回の騒動はその活躍とともに飛躍的に知名度が高まった"有名税"ともいえそうだ。

【米良美一】
●生まれ=宮崎県西郡市
●昔楽との関わり=小学校の頃から、両親とともに民謡を始め、洗足学園人(神奈川県)を首席で卒業。在学中、理解のない教援から「この、おかま声」と罵倒されたことも
●カウンターテナー=裏声を自在に操り、テナーよりも高く澄み渡る歌声が待徴で、世界でも数少ない存在。女性の声と聞き間違える人も多い。
●メジャーへの道=「もののけ姫」(配収111億円で日本記録を更新中)で主題歌を担当。若い女性を中心にファン層を広めた。長野パラリンピックの開会式や、6日に行われた日本アカデミー賞の会場でもその美声を披露した。

※宅配ボーイクラブ 90分14000円から
都内の某宅配ボーイクラブによると、「90分で14000円からあります。28000円払えば泊まりもOK。料金はこのぐらいが相場でしょう」。年齢や体型などの希望にも極力応じるという。(当該記事より)







1998年3月15日 スポーツニッポン


米良美一暴行騒ぎ 自宅で男性と口論 既に示談

 日本公開映画の最高配収記録を作る大ヒット映画「もののけ姫」のテーマソングを歌い、一躍脚光を浴びたカウン夕ーテナー歌手・米良美一(二六)=本名同じ=が昨年十月五日、都内の自宅で二十六歳の男性に暴行をはたらき、示談にしていたことが十四日、明らかになった。

 日本中を感動させた美声の持ち主・米良の"暴行騒動"は十六日発売の「週刊現代」が報じているもの。同誌によれば、事件当夜、米良は「田中」と名乗り、新宿のゲイボーイ派遣クラブに派遣を要請。男性が米良宅に向かった。ところが、約三十分の世間話の後、条件、料金などをめぐって口論となった。米良に暴行されたとする男性が経営者に電話で緊急連絡し、米良は110番通報。所轄の高井戸署から署員が駆け付ける騒動になった。結局、署員立ち会いの下、米良が約三十万円を支払う念書を書いて示談が成立したという。

 同署では「事件として扱ってないのでコメントはできない」と対応。また、米良本人は所属のキングレコードを通して、「この件については、すでに和解しており、終わったことと認識しておりましたが、記事を見て改めて反省しております。二度と起こさないようにいたします」との反省のコメントを出した。(当該記事より)







1998年3月14日 朝日新聞 夕刊


ザ・ヒットメーカー'98 「もののけ姫」の鈴木敏夫や「失楽園」の渡辺淳一ら6人

 一九九七年から九八年にかけてさまざまな分野で時代をリードするヒットを飛ばした人を選んで表彰する 「ザ・ヒットメーカー'98」(主催・日本映画テレビプロデューサー協会、後援・朝日新聞社など)の受賞者6人が決まった。

 受賞者は、「もののけ姫」で国内の記録を塗り替えたスタジオジブリ社長の鈴木敏夫、バラエティー番組で新機軸を打ち出したフジテレビプロデューサー荒井昭博、小説「失楽園」が流行語大賞にもなった作家渡辺淳一、宮崎駿監督や北野武監督作品の音楽を手がけた作曲家久石譲、多くのプロ選手を送り出したほか、大学ゴルフ界で輝かしい記録を残している日大ゴルフ部監督竹田昭夫、「萌の朱雀」でカンヌ映画祭カメラドール(新人監督賞)を最年少受賞した仙頭(旧姓河瀬)直美の6氏。

 賞は日本映画テレビプロデューサー協会の会員約六百人が選んだ。十九日午後一時から、東京の有楽町マリオン朝日ホールで顕彰式、午後二時からはヒットの裏話などについてのパネルディスカッションが行われる。入場料は3000円。問い合わせは電話03-3477-7355(協会)。 (当該記事より)







1998年3月14日 朝日新聞 メディア新世紀


映像の系譜 デジタル技術と融合し、「未知の世界」を生み出す

 「宮さんだってもう年なんだから。体力のいる冒険活劇は、今しか撮れないよ」

 アニメ映画監督の宮崎駿(五七)が率いるスタジオジブリの映画の公開が、夏の風物詩としてすっかり定着した一九九四年のことだ。次回作に「となりのトトロ」のようなファンタジー作品を作りたがっていた宮崎に「もののけ姫」しかないと決断させたのは、プロデューサー鈴木敏夫(四九)のひとことだった。宮崎と鈴木の出会いは、徳間書店のアニメ雑誌「アニメージュ」が創刊された七八年にさかのばる。鈴木は編集長などを務めるかたわら「風の谷のナウシカ」(八四年)以降、一連の宮崎作品を世に送り出してきた。

 毎年毎年、次回作の企画に迫われる日常に、ちょうど疲れを覚え始めていたころだった。超大作となれば、制作に時間がかかるのも説明がつく。そんな鈴木の心の底を見透かしたように、宮崎は「鈴木さんも休みたいんですね」と答えたという。「もののけ姫」は、昨夏の劇場公開以来、千三百万人余りを動員、百億円を超える配給収入を稼ぎ出し、邦画史上空前の記録を樹立した。

 全米1000館で上映

 この7月には、米ウォルト・ディズニーにより、全米1000館の劇場で公開される。主人公の少年アシタカの吹き替えには、話題をさらった「タイタニック」の主演男優レオナルド・ディカプリオを起用する。

 早くも宮崎と次の企画に入った鈴木だが、「アニメは自分にとってビジネスにすぎない」と言い放つ。学生時代は映画に魅入られた。そのせいか職業にはしたくなかった。観客の心を揺さぶってみせる映像をつくるには「既存のアニメ界の人材ばかりが持ち札ではない」という。

 鈴木の言葉の背景には、アニメばかりでばかりでなく映像メディアが、転換期を迎えている面がある。ひとつは、いかに世代交代を進めていくかという、いつの時代にも普遍の課題であり、もうひとつは、「デジタル技術」をキーワードに急速に進むメディア間の融合だ。実際「もののけ」で約十五分にわたって便われたコンピューター・グラフイックス(CG)技法による表現手法は、その典型的な例だ。

見る人を驚かす

 がん具メーカーのバンダイの子会社であるバンダイビジュアル(東京都台東区、渡辺繁社長)は昨年十月、「AKIRA」の大友克洋ら国内の著名なアニメ監督と共に、世界的に評価の高い日本のアニメの技術やノウハウを、CGや笑写などの技術と融合させた新しい映像作品を制作する「デジタルエンジン構想」を打ち上げた。

 制作費二十四億円をかけ、二○○○年に劇場公開予定のアニメ監督押井守(四六)の「G・R・M・/ガルム戦記」(仮題)は、バンダイビジュアルが取り組む映像作品だ。押井は「だれも目にしたことのない、見る人を驚かせる映像を目指す」という。押井は劇場用アニメ「うる星やつら1・2」や、米国でビデオ売り上げが首位になった「攻殻機動隊」などの監督を手がけ、斬新(ざんしん)な作風で知られる。

 押井は、大学在学中から自主映画を制作してきた。すでに日本映画にかつての輝きはなく、「たまたまアニメという特殊な映画をやってきただけ」と語る。「もともとアニメの制作そのものが、デジタルな考え方に近い。現実の素材を使わずにつくるわけだから」という。デジタル技術が、映画の世界で手の届くものになってきた今を「かつて映画がサイレントからトーキーになったり、カラーになったりしたのと同じような大きな事件」と受け止める。(当該記事より抜粋)







1998年3月7日 朝日新聞


アカデミー賞は「もののけ姫」に

 第二十一回日本アカデミー賞の最優秀各賞の発表と授賞式が六日、都内のホテルで行われ、最優秀作品賞に「もののけ姫」が選ばれた。アニメでは初受賞だ。

最優秀各賞は次の通り。(当該記事より)

第21回日本アカデミー賞
   受賞者  対象作品 
 最優秀作品賞  「もののけ姫」 
主演女優賞 黒木 瞳 「失楽園」
   主演男優賞     役所広司   「うなぎ」
助演女優賞    倍賞美津子    「うなぎ」
助演男優賞 西村雅彦 「ラヂオの時間」
監督賞 今村昌平 「うなぎ」
脚本賞 三谷幸喜 「ラヂオの時間」
美術賞 池谷仙克 「瀬戸内ムーンライト・セレナーデ」
撮影賞 木村大作 「誘拐」
照明賞 望月英樹 「誘拐」
録音賞 瀬川徹夫 「ラヂオの時間」
音楽賞 大貫妙子 「東京日和」
編集賞 長田千鶴子 「誘拐」
外国作品賞 「タイタニック」







1998年3月7日 毎日新聞


「もののけ姫」に最優秀作品賞

 1998年(第21回)日本アカデミー賞授賞式が6日、東京都内のホテルで行われ、最優秀作品に「もののけ姫」が選ばれた。

 その他の主な受賞者は次の通り。(詳細は一覧参照)





1998年3月7日 読売新聞


日本アカデミー賞発表

 第21回日本アカデミー賞(同賞協会主催)の授賞式が6日、都内のホテルで行われ、宮崎駿監督の「もののけ姫」がアニメ映画として初めて最優秀作品賞を獲得した。また、今村昌平監督「うなぎ」の役所広司さんが2年連続で最優秀男優賞に輝いた。「うなぎ」は最優秀監督賞、最優秀主演女優賞(倍賞美津子さん)も受賞した。

 このほかの最優秀賞は次の通り。(詳細は一覧参照)





1998年3月7日 日本経済新聞


「もののけ姫」に最優秀作品賞

 第二十一回日本アカデミー賞の授賞式が六日、東京・高輪の新高輪プリンスホテルで行われ、宮崎駿監督の「もののけ姫」が最優秀作品賞に選ばれた。アニメ作品が同賞に選ばれたのは初めて。(当該記事より)





1998年3月7日 東京新聞


最優秀に「もののけ姫」

 第21回日本アカデミー賞の授賞式が6日、東京・新高輪プリンスホテルで行われ宮崎駿監督の「もののけ姫」が最優秀作品賞に選ばれた。アニメ作品が同賞に選ばれたのは初。

 各部門の最優秀賞は次の通り。(詳細は一覧参照)







1998年3月7日 報知新聞


アニメ「もののけ姫」に初の最優秀授与

 「もののけ姫」が"アニメ映画の壁"を超えた。1998(第21回)日本アカデミー賞」の授賞式が6日、東京・港区の新高輪プリンスホテルで行われ、「もののけ姫」が最優秀作品賞を受賞。アニメ作品としては権威ある映画賞で世界で初めて頂点を極めた。97年度最後の映画の祭典で悲願は達成された。

 この日で13個目の映画賞。これまで「最優秀」という文字は付いていなかった。約1320万人の動員で、配収は約111億円。ともに日本映画史上最高の数字を残した。生きること、をテーマにし、社会性のある完成度の高い作品。だが、いつも「アニメ映画」として、特別賞の枠を出なかった。

 昨年5月にカンヌ国際映画祭のパルムドール(最優秀作品賞)を獲得した「うなぎ」をも押しのけての戴冠(たいかん)。宮崎駿監督、鈴木敏夫プロデューサーは、新作の構想を練るため仏パリに滞在。残念ながら授賞式は欠席した。だが、声の出演者の森繁久弥、西村雅彦らと壇上に上がった徳間康快ゼネラルプロデューサーは「この記録は破られない」と喜びのスピーチ。特別賞をもらうたびに発してきた同じ言葉が、これまで以上に力強く会場に響き渡った。(当該記事より)







1998年3月7日 サンケイスポーツ


アニメで初の最優秀作品賞 「もののけ姫」

「もののけ姫」がアニメ作品としては初めて最優秀作品賞に選ばれた。同作は現在配収111億円と日本記録を更新中。宮崎駿監督は次回作取材のため、パリ、サハラ砂漠を旅行中という。(当該記事より抜粋)






1998年3月7日 スポーツニッポン


日本アカデミー賞

 第21回日本アカデミー賞の授賞式が6日、東京・新高輪プリンスホテルで行われ、「もののけ姫」が最優秀作品賞を受賞した。

 授賞式には「失楽園」で主演女優賞に選ばれた黒木瞳(37)も妊娠9ヶ月の身重の体で出席。ブロンズ像を手渡され「最近重たいものを持ったことがないので、すごく重たいです」とニッコリ。この日を最後に産休に入る。

なお、各部門の受賞は次の通り。(詳細は一覧参照)







1998年3月7日 デイリースポーツ


「もののけ姫」が最優秀作品賞

日本アカデミー賞協会が制定する「1998(第二十一回)日本アカデミー賞」の授賞式が六日、都内で開かれ、千三百二十万人を動員し、七月十一日の全米公開が決定している「もののけ姫」が最優秀作品賞に輝いた。アニメ作品が対象になったのは今年からだが、いきなりの受賞。カンヌ国際映画祭パルムドール受賞作「うなぎ」は監督、主演男優、助演女優を制した。

 「もののけ姫」の徳間康快エグゼクティブ・プロデユーサーは「宮崎駿監督はサハラ砂漠を横断して構想を練っています。私に「二十一世紀に生きろ!死ぬな!」と書い残しました。同じ生死の問題を取り扱って、延々と取りり掛かっていく」と、すでに宮崎氏が次回作の準備に入っていることを明かした。

 「うなぎ」組では、役所広司が俳優では高倉健、松坂慶子に吹ぐ史上三人目の二年連続受賞で、自らの受賞を発表。倍賞美津子は六冠目。今村昌平監督は三度自の受賞となった。また、主演女優賞の黒木瞳は四月の出産を控え、最後の公の場で「(赤ちゃんの)心臓の音が聞こえてますので、一緒に喜びたい」と、涙声ながら笑顔を見せれば、「ひみつの花園」で優秀新人賞の西田尚美は、ボーイフレンドの存在を明かした。(当該記事より)







1998年3月7日 内外タイムス


実写だったら賞レース総ナメ 「もののけ姫」

 第21回日本アカデミー賞の授賞式が6日、東京・新高輪プリンスホテルで行われ、宮崎駿監督の「もののけ姫」が最優秀作品賞に選ばれた。アニメ作品が同賞をに選ばれたのは初めて。

 各部門の最優秀賞は次の通り。(詳細は一覧参照)







1998年3月6日 毎日新聞 夕刊


ベルリン映画祭から 難解?「プリンセス・モノノケ」 人気は「パーフェクト・ブルー」

 第48回ベルリン国際映画祭は先月11日から22日まで12P日間、華やかに催され、ブラジル映画『セントラル・ステイション』がグランプリ(金熊賞)を獲得して幕を開じた。日本映画は国際コンペ部門で『もののけ姫』が招待上映され、そこで賞を争った『SADA』(大林宣彦監督、松竹)が映画祭の公式の賞こそ逃したものの、国際批評家連盟賞に輝いた。特に『ラヂオの時間』が圧倒的な人気を博し、また『アンラッキー・モンキー』『青い魚』『パーフェクト・ブルー』などが、国内では想像もできないような話題を呼んでいた。日本映画は海外でどのように受け取られるのか。ベルリン映画祭で感じたことをまとめでみた。(松島利行=映画評論家、帝京大学講師)

 映画祭での日本映画人気は日本人の気持ちを熱くさせた。最も人気が高かったのは三谷幸喜監督の『ラヂオの時間』である。「セリフの多いコメディーが字幕スーパーでどこまで通用するか」と、上映前日に三谷監督と話したが、紀憂にすぎなかった。

 立ち見も出て1200人を上回る最初の上映のデルフィ−館では、開映とともに観客は笑い続け、セリフが聞き取れない。「どうしてこれをコンペに出さなかったのか」という声も聞かれた。このフォーラム部門のメーン会場は若い熱狂的な映画ファンのたまり場で、映画祭開幕の前日まで北野武監督の『HANA−BI』を興行していた。ここでは1989年2月、深夜0時開映にもかかわらず立すいの余地もない場内を大友克洋監督のアニメ『アキラ』が圧倒した。その歓呼が9年ぶりに再現された。

 この期間、ベルリンは上映会場のみならず、目抜き通りの広告塔から工事現場の板塀まで無数の映画ポスターが張られている。中でもプリンセス・モノノケ(もののけ姫)』のドイツ語版のポスタ−が目立った。もっとも、これは欧米での配給権を得たブエナ・ビスタの宣伝で、日本の映画会社が掲示したのではない。『もののけ姫』は日本で興行記録を更新したこともあり、メーンのコンペ部門で招待上映されたのである。

 しかし、ドイツでは米英仏などに比べでアニメーション映画への関心はいまひとつ。ほかの招待作品『大いなる遺産』やロバート・アルトマン監督の新作『ジンジャーブレッド・マン』などに比べると、観客の盛り上がりはいささか物足りなかった。

 宮崎駿監督の記者会見も、欧米人にはストーリーが難解だったのか、オタク世代は欧米でも気弱なのか、前半はシラけ気味。フランスのアニメ雑誌記者が『風の谷のナウシカ』や高畑勲監督の名を挙げて質問して活気づき、会見後に殺到した若いジャーナリストのサイン攻めに、宮崎監督の表情もようやく緩んだ。

 むしろフォーラム部門で上映の今敏監督のアニメ『パーフェクト・ブルー』のほうが話題だった。シネ・センター内マーケットに設けられたブース"ニュー・シネマ・フロム・ジャパン"で、最も引き合いの多かったのがこの作品だったという。ほかに日本映画で人気が高かったのは『アシラッキー・モンキー』で、「印刷代1万5000円のポスターだから、3枚しか持って来なかったのに盗まれた」と、サブ監督を嘆かせた。(当該記事より抜粋)







1998年3月2日 読売新聞夕刊 TV番組案内


"感動たくさん 日テレ営業中"

3月6日(金)夜9時3分〜 第21回日本アカデミー賞授賞式 「もののけ姫」など優秀作品に

3月13日(金)夜9時3分〜 金曜ロードショー「平成狸合戦ぽんぽこ」 記事提供:大井・T氏






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