井上塾 講義録

講義録 目次

井上塾 趣旨説明

自分の描いた絵が動く事の楽しさ….

最近このいたってシンプルなモチベーションが,アニメ業界から失われつつあるのではないか?という思いが,井上塾開校の最初のきっかけでした.我々が,業界に入った頃に比べると何倍にも複雑化されたキャラの線,動かす事を前提に構成されていないデザイン画,3Dアニメーションの台頭,使えるセル枚数の限界やスケジュールの破綻等…理由は様々あれど,アニメーターとしての本来の姿,面白味にたどり着く前に職業としてのアニメーターを放棄せざるを得ない人材の,何と多い事か.そんな現状を改革できればそれが理想なのだけれど,なかなかそこまでの革命は実行できない….

そこで,少しでも自分の描いた絵が動く面白さを実感してもらえればと始めたのが,この井上塾なる活動です.20年近くアニメーターを続けてこられた理由もきっとそこにあったはずだと考え,絵を思いどおりに動かせた時の快感を何とか若いアニメーター達に追体験してもらおうと思ったのです.

当塾は、アニメーター養成講座の様な試行の活動ではありません.ですが絵を直に描くという仕事の面白さを少しでも味わえて,なおかつこの仕事を長く続けていきたくなる指針になってくれればと考えて月に2回開催しています.いわば放課後のおしゃべりの様なサークル活動です.

井上・神山の役割分担

Inoue Kamiyama

井上俊之(写真左)

アニメーションにおける作画の技法を,既に失われてしまった手法から最新の技法に至るまで,自身が影響を受けた作品や参加してきた作品等を例に出しながら,教える当塾の塾頭.各週の課題や塾生に見せる作品(ビデオ)を選んでいるのも井上さん自身です.

神山健治(写真右)

井上さん一人では原画的思考に偏りがちな講義を,演出と元美術経験者の立場からの意見を交えて補佐している当塾の副講師です.


I.G logo Created: Aug 22, 2000
Modified: Dec 16, 2000