明治大学付属中野八王子中学校・高等学校(2)


「自分も生徒だったのに」

庵野 学校嫌いだよな。学校が嫌いなのは20年前と変わらないんですよ。先生も学校が嫌いだったはずなんだよ。俺と同じぐらいの年のはずだから、そういう先生も嫌いだったはずなんだよなー。何で先生になったら先生に変わる?

一同 そうだよね。

庵野 生徒だった時期があるはずなのに、世の中怖いですね。人を変えるんですよ。親も自分が子どもの時があったはずなのに、こう親というのは変わるんですよ。

川上 先生も自分が生徒だった時は同じような考え方を持っていたはずなのに、実際なるとおかしいよ。でもそうやらないと成り立たないんだよ。

野口 先生の中で、自分がすごいがみがみ言われたから、それをいやな気持ちになったから、がみがみやりたくないから、あまりうるさくしないっていう先生がいて。

曽根 結局は上から言われたりしてそうなっていく。

庵野 その辺は先輩後輩も変わらないですよ。自分が新入生で入ってきた時に、なんか先輩にすごいいろいろ言われたから、こう自分が先輩になった時には、これと同じことを新入生にしてやると思う人と、新入生で入ってきた時には、自分が先輩になった時には優しくしようっていう。それは人それぞれです。やっぱり復讐しようとずっとあるんだと思いますよ。そのとき先輩に復讐できないから、この恨み辛みを自分が晴れて2年生になったとき後輩に。先生はあんまり信用できんからな。俺と同じくらいの年の人信用できないですよ。

一同 笑い

庵野 先生になっている友達がいて、そいつの学生時代なんか知っててよくこんな奴が先生になれたなって、思う。

川上 なんかやけに、なんて言うのかな、先生、やけに先生を意識している先生って。俺は先生なんだっていうそういう人いない?

竹迫 誰でも先生って言われればうれしんじゃない? そういうものじゃない?

川上 親しみやすい先生と絶対近寄れないっていう先生と、やっぱりある程度の常識を見極めて、やっぱり話やすい先生の方がいいよね。先生でも生徒でも、生徒と友達とまではいかないけど、仲良くしよう、仲良くしようと思っている先生もいれば、生徒は甘くみちゃいけない。生徒は生徒、先生は先生だっていうなんて言うのかな、やけに境界線を持っている、先生とかいるね。ある程度の常識を見極めるためだったら、なんていうのかな、親しみやすい先生? でいてほしい

「校則も厳しいほど反発」

川上 (仲良くしようってする先生は)好かれますよね。

知識 なりすぎも困る。

竹迫 人に、教師っていうものはなんか勉強を教えるだけなのか。楽しさを教えてほしいよ。

川上 校則とかでも厳しければ厳しいほど、どんどん生徒は反発していく。

知識 緩いとゆるいでちゃんとやるね。

竹迫 厳しい中でも言ってちゃんと、きちんと納得できるものあればさ。ただ取り締まればいいやっていうのが。

庵野 そういうのも社会の理不尽さ教えているんですよ。

一同 笑い

庵野 理不尽な法律、理不尽なしきたりとか山のようにありますね。今のうちからそういうのに慣れ親しむようにしているんじゃないの。

野口 法律にしろ、プライバシーの保護っていうのがあるけど、公開しなきゃいけないみたいなものもあるから、なんかどっちを取ればいいの? ってそれは結局裁判になったら裁判で、その裁判長とかにゆだねられたりして。

庵野 裁判に照らし合わされた法律って言うのは理不尽なもの。そういうのに文句言わないよに今のうちなれて。

市川 飼い慣らされている。

庵野 それはもちろん。
(つづく)

(毎日中学生新聞4月9日号より転載)


[MENU] [BACK]