東京都立西高等学校(4)


 前回、「人生はダッシュだよ」と言う池田麻那さんに、庵野監督をはじめ出席者はちょっとビックリ。さて、どういう話に進んでいくんでしょうか。

庵野 一生懸命走ってるのもね、いいスけど、疲れないようにね。

池田 疲れてるって思ったら疲れちゃうんですよ。

庵野 いや。

池田 すごい疲れてるんですけど、疲れてるの気づかなかったら疲れてないと同じじゃないですか。それに気づいて過労死とかしても、それはそれで私は今、人生楽しいからそれでいい。すごいよ。私、このまま人生頑張ろうと思っているもん。今。

庵野 老婆心で言うと、そういうのコケたときに一番怖いです。

池田 瞬間瞬間が楽しければそれでいいんですよ。

庵野 そうそうそう。そう言うんだ。そういう人は。

池田 瞬間瞬間が楽しいから、大学受かるんですよ。

庵野 刹那もいいですけどね。

池田 あの、最近悟ったんですけど、明日は来ないかもしれないじゃないですか。だから明日のことじゃなくて、今頑張っておかないとしょうがないっていうんで。

庵野 高校時代は2度と来ないからそれはそれでいいんですよ。

池田 受験勉強とかでも、明日は来ないかも知れないから、今のうちに、できるだけやっておこうって。そういう自分の方がたらたらしてる自分より、好きなんですよ。

庵野 感覚として、昨日と今日が違っていて、今日と明日が違うイメージを持っていれば大丈夫だと思いますよ。

池田 来ないかも知れないと思うのは過激ですか。

庵野 うん、明日がスパって切れているよりは、イメージとして明日は常に持っている方がいいと思うんですよ。ただそのイメージが今日と明日同じことをやるんじゃなくて、明日は、5%でも3%でもいいから、ちょっと違うモノになっているというイメージを持つのが大事。頭の中でこうなりたい、こうなりたいって思ってると、けっこうなれるもんですよ。イメージを持つのが大切なんですよ。

池田 今は死んでもいいやって感じですよ。その日その日、悔いがなく生きているから。

庵野 それはちょっと早いような気がする。

長森 早いなお前。今死ぬって思ったら死にたくないだろ。

池田 死にたくないけど、今やれることは全部やってるわけだよ。その日中に。エライでしょ。進化してるんだから。

庵野 ハンドルにもう少し遊びがあった方がいいと思うんですけど。

長森 そうかもしれないね。

上原 もう少し余裕をね。

池田 私は高校生活余裕でやってるよ。

高木 いや、気持ちが張っているよね。

長森 どっか張りつめてるよね。

庵野 ちょっと余裕があったらいい女になれるから、大丈夫。

池田 そんなに、何かあったらピーン、パーンって破裂しちゃうって感じですか。

庵野 そうそうそう。

長森 いかにも男がいないなって感じがする。

庵野 ちょっとピンと刺したらパっときれそうな感じがする。

池田 緊張感あるのはいいですよ。

庵野 緊張感合った方がいいけど、ありすぎるのはよくないと思う。

高木 俺は緊張感ないんだな。

上原 おれもねーな。

庵野 なさ過ぎるのも確かに問題なんですよ。もう少し自分の人生を考えた方がいいと思う。日本はやっぱりねシステムに乗っ取った上で、システムを利用したほうがいいと思うから、彼(上原君)の考えの方がより現実的だと思う。システムを知って、システムを利用するというやり方があるわけでしょう。

高木 システム自体壊したいもんな。

庵野 なかなか壊れない。何度か俺やってるけど、なかなか難しい。(一同笑)作業自体は結構楽しい。でもそれは刹那なんだよ。

高木 それじゃあ、また壊せばいいって思えばいいのかな。

上原 俺もやりてーな。

池田 そっか、私遊ぶ時も一生懸命だもんね。私ね。

長森 普段の中でもう少し間がないと。

庵野 池田さんの彼氏になる人は大変ですよ。

(毎日中学生新聞7月2日号より転載)


[MENU] [BACK]