(7)宮之浦岳
宮之浦歩道から見た宮の浦岳の山頂です。
宮之浦岳は標高1935mで、九州の最高峰です。山頂付近は亜寒帯性の気候で、冬期は約2mもの雪に覆われます。台風や季節風の影響を受けるため山頂付近に森林は存在せず、高山性の草原が広がっています。
(7)宮之浦岳 山頂の様子
永田岳から見た宮の浦岳の山頂付近です。
亜熱帯の極地とも言われる屋久島山上には、氷河期の遺存として、独自に進化した固有の高山植物が分布しています。氷雪に耐えたヤクシマシャクナゲは、初夏になると華麗に花を咲かせます。
(8)永田岳
宮の浦岳山頂から見た永田岳の山頂です。
永田岳は標高1886mで、宮之浦岳に次ぐ高さです。山頂からは、足下にひろがる草原から屋久杉の森、そしてはるか下方にサンゴ礁の海、ウミガメの浜を見下ろすことが出来ます。日本列島全体の気候・自然が凝縮した風景がここにあります。
(8)永田岳 山頂付近
永田岳の山頂付近です。露出した花崗岩の岩が独特の景観をつくり出しています。
大陸での植物分布に従えば、温帯の針葉樹・広葉樹の混交林より気候が寒冷化すると、針葉樹林帯に移行していきます。しかし、屋久島では屋久杉の森を過ぎるといきなり高山性の草原になってしまいます。北国で一般的な針葉樹林が見られないことは、ブナの林がないこととともに、屋久島の垂直分布の離島的な特徴をあらわしているといえます。