(5)花之江河
花之江河は標高1600m付近にある湿原で、ミズゴケが泥炭状に堆積して出来ています。この種の湿地はシベリアやアラスカなど亜寒帯地域でよく見られます。日本国内では釧路湿原や尾瀬々原がこれにあたります。
亜熱帯地域に位置する屋久島に、このような低温性の湿原がひろがっていることは、亜熱帯から亜寒帯までの気候が垂直に分布している屋久島の特徴をよくあらわしています。
(6)大和杉
花之江河歩道沿いにある、大和杉です。見上げるばかりの高さに、青々とした緑が茂っています。
樹齢の高い屋久杉は、その多くが江戸時代に建築用材として伐採されてしまいました。人間の手が入る前の屋久杉林は、文字通り巨木の森であっただろうと思われます。
屋久杉の巨木 | ||||
名 称 | 標高(m) | 胸高周囲(m) | 樹高(m) | 推定年齢(年) |
縄文杉 | 1300 | 16.4 | 25.3 | 2000〜7200 |
夫婦杉 | 1230 | 10.9 | 22.9 | 2000 |
大王杉 | 1190 | 11.1 | 24.7 | 3000 |
ウィルソン株 | 1030 | 13.8 | 3000 | |
大和杉 | 1260 | 10.2 | 34.9 | 3000〜4000 |
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